回数券より売れる!トリートメントパッケージの価格設定術
お客様が購入しやすいトリートメントパッケージの作り方を解説。価格設定の考え方から提案タイミング、特典の付け方まで、売れる商品設計を紹介。
回数券が売れない時代に「パッケージ」が選ばれる理由
回数券より売れる!トリートメントパッケージの価格設定術
エステサロン経営において、リピート施策の定番といえば回数券。しかし近年、回数券の販売に苦戦するサロンが増えています。お客様の購買心理が変化し、単純な「まとめ買い割引」では響かなくなっているのです。そこで注目を集めているのが、トリートメントパッケージという考え方。今回は、お客様が思わず「これください」と言いたくなるパッケージの作り方と、具体的な価格設定のコツをお伝えします。
なぜ回数券ではなくパッケージなのか
田辺さん、最近エステサロンのオーナーさんから「回数券が全然売れなくなった」って相談をよく受けるんですけど、やっぱり時代が変わってきてるんでしょうか?
変わってきていますね。以前は「10回分買えば2回分お得!」で十分売れていたんですが、今のお客様は「回数」ではなく「結果」にお金を払いたいと思っています。回数券は「何回通えるか」が主語ですが、パッケージは「どんな結果が得られるか」が主語。この違いが大きいんです。
確かに、私がアパレル時代にも似た話があって。セット販売ってただ安くまとめるだけだと売れないけど、「このコーディネートで3日間着回せます」って提案すると飛ぶように売れたんですよね。
まさにそれです。パッケージの本質は「お客様の理想の未来を商品化する」こと。例えば「フェイシャル5回券」ではなく「3ヶ月で毛穴レス肌を手に入れるプログラム」という打ち出し方をすることで、お客様の購買意欲は格段に上がります。
売れるパッケージの3つの構成要素
トリートメントパッケージを設計する際に必ず押さえるべき要素があります。
- ゴール設定:「○ヶ月後にこうなる」という明確なビジョン
- ステップ設計:初回〜最終回までの施術内容と段階的な変化の説明
- 特典の付与:ホームケア用品やアフターフォローなど、価格以外の付加価値
ゴール設定って、具体的にどのくらいのレベルまで書くのがいいんですか?あんまり効果を保証するような書き方はできないですよね。
いい質問ですね。効果を断言するのではなく、「実績に基づいた目安」として伝えるのがポイントです。例えば「これまで同じプログラムを受けたお客様の80%が、3回目の施術後に肌のトーンアップを実感されています」のように。個人差があることを前提としつつも、リアルなデータを示すことで信頼感が生まれます。
価格設定の具体的な考え方
パッケージの価格って、どうやって決めればいいんですか?単純に1回の施術料金×回数だと割高になっちゃいますし、安くしすぎると利益が出ないですよね。
価格設定には「アンカリング」という手法が有効です。まず単品の合計金額を出して、それに対してパッケージ価格がどれだけお得かを示す。ただし、割引率は15〜25%の範囲に留めるのがベストです。30%以上の割引は「安売り」の印象を与えてしまいます。
なるほど。じゃあ例えば1回15,000円のフェイシャルなら、6回パッケージだと…単純計算で90,000円のところを…
70,000〜75,000円くらいが適正ですね。でもここで大事なのが、割引だけで勝負しないこと。75,000円のパッケージに、通常は別売りの3,000円のホームケアジェルを3本付ける、とか。LINEでの肌チェックを月1回受けられるようにする、とか。お客様から見ると「お得さ+特別感」のダブルで魅力を感じてもらえます。
パッケージを提案するベストタイミング
パッケージの中身と価格が決まったとして、いつお客様に提案すればいいんでしょうか?初回来店時だと早すぎる気もするし…。
一般的に最も成約率が高いのは2回目の来店時です。初回で効果を実感し、「もっと続けたい」と思っているタイミング。逆に初回で提案すると押し売り感が出てしまう。ただし、初回来店時に「3ヶ月プログラムというものもありますよ」と軽く情報だけ出しておくのは効果的です。
初回は「種まき」で、2回目に「刈り取り」ですね。アパレルでもそうでした。試着だけで帰ったお客様に翌週DMを送ると、すごく反応が良かったんです。
その通りです。そしてこのフォローアップをLINEで自動化できるんです。例えば初回来店の翌日に「昨日の施術はいかがでしたか?」とメッセージを送り、3日後に「実は○○様にぴったりのプログラムがあります」とパッケージの案内を送る。ToolsBoxのシナリオ配信機能を使えば、このステップを完全自動化できます。
松竹梅の3段階で成約率を上げる
パッケージは必ず3つのプランを用意しましょう。人は選択肢が1つだと「買うか買わないか」の判断になりますが、3つあると「どれを買うか」の判断に変わります。
- 松(プレミアム):6ヶ月・12回コース。結果にこだわるお客様向け。価格帯は15〜20万円
- 竹(スタンダード):3ヶ月・6回コース。最も売りたい本命プラン。価格帯は7〜10万円
- 梅(ライト):1ヶ月・3回コース。お試しで始めたいお客様向け。価格帯は3〜5万円
真ん中の「竹」が一番売りたいプランなんですね。心理学でいう「おとり効果」みたいなものですか?
近い概念ですね。人は極端を避ける傾向があるので、真ん中のプランが最も選ばれやすい。だから最も利益率が高く、最も推したいプランを真ん中に置くのがセオリーです。実際、この松竹梅方式を導入したサロンでは、竹プランの成約率が60%以上という結果が出ています。
LINEを活用した販売導線の作り方
パッケージの内容が良くても、お客様に伝わらなかったら意味がないですよね。効果的な伝え方ってありますか?
最近特に効果が高いのが、LINEのリッチメニューにパッケージ紹介ページを組み込む方法です。施術後にお客様がLINEを開いたとき、すぐにパッケージの詳細を確認できるようにしておく。ToolsBoxなら、リッチメニューのボタンをタップすると、お客様の施術履歴に合わせたパッケージを自動で表示させることもできます。
お客様ごとにおすすめのパッケージが変わるんですか?それはすごいですね。フェイシャルのお客様にはフェイシャルプログラムが表示されて、ボディのお客様にはボディプログラムが表示される、みたいな?
そういうことです。タグ機能でお客様を分類しておけば、表示するコンテンツを出し分けられます。これにより、「自分に合った提案をしてくれている」という特別感が生まれ、成約率がさらに上がります。
まとめ:売れるパッケージは「体験設計」から始まる
トリートメントパッケージの成功の鍵は、単なる回数のまとめ売りではなく、お客様の変化のストーリーを設計することにあります。ゴールを明確にし、松竹梅で選びやすくし、LINEで最適なタイミングに提案する。この一連の流れを仕組み化することで、安定的な高単価売上を実現できます。まずは自サロンの人気メニューを1つ選び、3つのパッケージプランを作ることから始めてみてください。
田辺一雄
株式会社エムディエス代表取締役 / ToolsBox代表。起業25年目。日本商工会議所青年部 元副会長・元広報委員長。FM福井ハイライトフライデー「教えてたなっちなかっち」出演中。中小企業のLINE公式アカウント活用やマーケティング自動化を支援しています。
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