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マーケティング15分

本当に見るべき指標はコレ!顧客成功を測る5つのKPIと改善方法

顧客成功度を正確に測定する5つの重要KPIを解説。各指標の計算方法から改善アクションまで、データドリブンな経営を実現する方法を伝授。

売上だけを追いかけていませんか?

顧客成功を測る5つのKPIと改善方法を解説するビジネスミーティングの図解顧客成功を測る5つのKPIと改善方法を解説するビジネスミーティングの図解

「売上」はもちろん大事な指標ですが、売上だけを見て経営判断をしていると、気づいたときには手遅れということが少なくありません。売上が先月と同じでも、リピート率が下がっていれば来月は確実に売上が落ちます。新規顧客数が増えていても獲得コストが上がっていれば利益は減っています。売上の「中身」を分解して把握することが、安定した経営の第一歩です。

KPI①:顧客生涯価値(LTV)

田辺さん、「KPI」っていう言葉自体がちょっと難しくて身構えちゃうんですが、要は「見るべき数字」ってことですよね?

その理解で大丈夫です。最も重要なKPIの1つ目は顧客生涯価値(LTV)です。1人のお客様が生涯を通じて自社にもたらす売上の合計のこと。計算式は「平均購入単価 × 購入頻度 × 継続期間」です。例えばカフェなら、客単価800円 × 月4回 × 平均2年継続で、LTVは約76,800円になります。

1回800円のお客様が7万円以上の価値があるって考えると、見方が変わりますね。1回の来店で売上が低いからって軽く見ちゃダメなんですね。

その通りです。LTVが分かると「1人のお客様を獲得するためにいくらまで投資できるか」が明確になります。LTVが7万円なら、新規獲得に1万円かけても十分ペイする。この判断基準がないと、広告費が高いとか安いとかの議論が感覚論になってしまうんです。

KPI②:顧客獲得コスト(CAC)

LTVと合わせて見るべき指標があるんですか?

2つ目のKPIが顧客獲得コスト(CAC)です。新規顧客を1人獲得するのにかかった費用のこと。広告費、販促費、人件費をすべて含めて、新規顧客数で割ります。重要なのはLTVとCACの比率で、理想は「LTV:CAC = 3:1以上」です。つまりLTVが7万円なら、CACは2万3千円以下に抑える必要があります。

この比率が1:1に近づいている場合、顧客を獲得してもほとんど利益が出ていないことになります。逆に5:1以上なら、もっと積極的に広告投資をして成長を加速すべきサインです。

KPI③:リピート率と離脱率

3つ目はなんですか?

3つ目はリピート率です。一定期間内に再度購入・来店したお客様の割合。特に注目すべきは「2回目リピート率」です。初回来店から2回目に来てくれるかどうかが、常連になるかどうかの最大の分岐点なんです。

アパレル時代も、2回目来てくれたお客様は3回目も来てくれることが多かったです。逆に1回きりのお客様が一番多くて、そこが課題でした。

まさにその体感は正しくて、データでも証明されています。一般的に2回目リピート率が30%を超えると、3回目リピート率は50%以上になります。つまり、2回目の来店を促す施策に全力を注ぐことが最もコスパが良いんです。LINE公式アカウントで初回来店後に自動フォローメッセージを送るのは、まさにこの「2回目のハードル」を下げるための施策です。

KPI④:NPS(顧客推奨度)

4つ目のKPIは何ですか?

4つ目はNPS(Net Promoter Score)です。「このお店を友人に薦める可能性は10点満点で何点ですか?」という1つの質問で測定します。9〜10点をつけた人(推奨者)の割合から、0〜6点をつけた人(批判者)の割合を引いたスコアです。

NPSの良いところは売上の先行指標になること。売上が下がる前にNPSが先に下がるので、問題を早期に察知できます。飲食店なら来店後にLINEでアンケートを送って簡単に測定できます。ToolsBoxのフォーム機能を使えば、回答を自動で集計してスコアを算出することも可能です。

KPI⑤:エンゲージメント率

最後の5つ目は?

5つ目はエンゲージメント率。LINE公式アカウントの場合、メッセージの開封率やリッチメニューのタップ率がこれにあたります。配信しているメッセージがどれくらい読まれて、どれくらいアクションにつながっているかを示す指標です。

開封率が高くても、実際にお店に来てくれないと意味がないですよね。

おっしゃる通りです。だから「開封率 → タップ率 → 来店率(コンバージョン率)」の3段階で追跡することが大事です。開封率が高いのにタップ率が低いなら、メッセージの内容や特典が魅力的でない可能性がある。タップ率が高いのに来店率が低いなら、予約のハードルが高すぎるかもしれない。どこで離脱しているかが分かれば、改善すべきポイントが明確になります。

5つのKPIを活用した改善サイクル

これら5つのKPIを活用して、以下のような改善サイクルを回しましょう。

  • 月次でLTV・CAC・リピート率を確認し、前月と比較する
  • 四半期ごとにNPSを測定し、顧客満足度のトレンドを把握する
  • 毎週エンゲージメント率をチェックし、配信内容を改善する
  • 数値が悪化した指標に対して具体的な改善アクションを設定する

5つ全部をいきなり追いかけるのは大変そうですが、まず何から始めればいいですか?

まずはリピート率からです。なぜなら、リピート率の改善が最もコストがかからず効果が出やすいからです。新規獲得にかかるコストは、既存顧客の維持コストの5倍と言われています。今いるお客様に2回目、3回目と来てもらう仕組みを作るのが最優先。そのためにLINE公式アカウントでのフォローアップ自動化から始めるのが、最も合理的なスタートです。

KPIは「数字を見る」ことが目的ではなく、「改善アクションにつなげる」ことが目的です。売上という結果だけを見るのではなく、その手前にある先行指標を把握することで、未来の売上を自分でコントロールできるようになります。今日からぜひ、5つのKPIのうち1つだけでも計測を始めてみてください。

田辺一雄

田辺一雄

株式会社エムディエス代表取締役 / ToolsBox代表。起業25年目。日本商工会議所青年部 元副会長・元広報委員長。FM福井ハイライトフライデー「教えてたなっちなかっち」出演中。中小企業のLINE公式アカウント活用やマーケティング自動化を支援しています。

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