数字が苦手でも大丈夫!顧客データ分析の始め方【完全ガイド】
エクセルの基本操作から始められる顧客データ分析入門。RFM分析やコホート分析を使って、明日から使える施策を見つける方法を解説します。
データ分析は「数学」ではなく「お客様を知ること」
数字が苦手でも大丈夫!顧客データ分析の始め方【完全ガイド】
「データ分析」と聞くと、統計学や複雑な数式をイメージして身構えてしまう方が多いのではないでしょうか。しかし、ビジネスにおけるデータ分析の本質は「お客様をもっと深く理解すること」です。難しい数式は一切不要。3つのシンプルな指標を見るだけで、売上を改善する具体的なアクションが見えてきます。
なぜ今「顧客データ分析」が中小企業にも必要なのか
田辺さん、データ分析って大企業のマーケティング部門がやるものだと思ってたんですけど、中小企業や個人店でも必要なんですか?
むしろ中小企業こそ必要です。大企業は広告費で力押しできますが、中小企業は限られた予算で最大の効果を出さなければならない。そのためには「誰に」「何を」「いつ」アプローチするかを、感覚ではなくデータで判断することが重要なんです。
感覚で判断するのとデータで判断するのとでは、そんなに差が出るものですか?
大きな差が出ます。例えば「うちの常連客は30代女性が多い」と感覚で思っていたのに、実際にデータを見たら40代男性が売上の40%を占めていた、というケースは珍しくありません。感覚と現実のズレに気づくだけで、施策の精度は劇的に上がります。
まずはこの3つだけ見ればOK:最重要KPI
データ分析って何を見ればいいのか分からないのが一番のハードルなんですよね。最低限これだけ見ればいいという指標はありますか?
はい、まずは3つの指標だけに集中してください。
- リピート率:2回以上購入・来店した顧客の割合。業種にもよりますが30%以下なら改善の余地あり
- 客単価:1回の購入・来店あたりの平均金額。上がっているか下がっているかのトレンドが重要
- 休眠率:一定期間(一般的に60〜90日)来店のない顧客の割合。20%を超えたら要対策
この3つだけで、「お客様はリピートしてくれているか」「使う金額は適正か」「離れていっていないか」という経営の根幹が把握できます。
3つだけなら私でも見れそうです。でも、この数値ってどうやって出すんですか?
POSデータやLINE公式アカウントのデータから算出できます。ToolsBoxを使っているなら、ダッシュボードにこの3つの指標が自動で表示されるので、計算すら不要です。毎朝3分間ダッシュボードを確認するだけで、お店の健康状態が分かりますよ。
RFM分析で「今すぐ対策すべき顧客」を見つける
RFM分析って聞いたことはあるんですけど、難しそうで手を出してないんです。簡単に説明してもらえますか?
RFM分析は名前は難しそうですが、やっていることはシンプルです。お客様を3つの軸で評価するだけです。R(Recency)=最後にいつ来たか、F(Frequency)=どのくらいの頻度で来るか、M(Monetary)=いくら使ってくれるか。この3つのスコアが高い人がVIP顧客、低い人が離反リスクのある顧客です。
なるほど、最近来てなくて、前はたくさん来てくれてたお客様は「取り戻すべき顧客」ってことですね。
その通りです!RFM分析の最大の価値は「今すぐ何をすべきか」が見えること。例えば「Rが低く、FとMが高い」お客様は、以前はVIPだったのに最近来なくなった方。この方には即座にパーソナライズされたメッセージを送るべきです。「お久しぶりです。いつもご利用ありがとうございます。○○様限定の特典をご用意しました」と。
コホート分析で「施策の効果」を正しく測定する
もう一つ覚えておきたいのがコホート分析です。これは「同じ時期に来たお客様のグループがその後どう行動したか」を追跡する分析手法です。
コホート分析は本当に初耳です。何に使うんですか?
施策の効果測定に使います。例えば、1月に友だち登録した100人のうち、3ヶ月後にまだアクティブなのは何人か。2月に登録した100人では?月ごとのグループを比較することで、施策の改善効果が数値で見えるようになるんです。
ToolsBoxなら、友だち登録月ごとのリテンション率(継続率)がグラフで自動表示されます。「2月にウェルカムシナリオを改善したら、3ヶ月後のリテンション率が10%上がった」のような分析が、専門知識なしで誰でもできるようになっています。
データから施策を導き出す「3ステップフレームワーク」
分析の方法は分かりました。でも、データを見た後にどう行動すればいいかが分からないんですよね。
データから施策を導き出すフレームワークを紹介しますね。「発見」→「仮説」→「実行」の3ステップです。
- 発見:データの中から「おや?」と思うポイントを見つける。例:「3回目の来店後に離脱する顧客が多い」
- 仮説:なぜそうなるかを考える。例:「3回目までに特別な体験がなく、飽きられているのでは?」
- 実行:仮説に基づいた施策を打つ。例:「3回目来店時にサプライズ特典を自動配信する」
このフレームワークなら、数字が苦手な私でも使えそうです。大事なのは完璧な分析じゃなくて、気づきを行動に変えることなんですね。
おっしゃる通りです。データ分析は100点を目指す必要はありません。60点の分析でも、感覚だけの判断よりはるかに精度が高い。まずは月に1回、30分だけデータを見る習慣を作るところから始めてみてください。それだけで経営の質が変わりますよ。
田辺一雄
株式会社エムディエス代表取締役 / ToolsBox代表。起業25年目。日本商工会議所青年部 元副会長・元広報委員長。FM福井ハイライトフライデー「教えてたなっちなかっち」出演中。中小企業のLINE公式アカウント活用やマーケティング自動化を支援しています。
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