客単価を自動で上げる!クロスセル・アップセルの仕組み化戦略
購買データを活用した商品レコメンドから、タイミングを逃さないオファー設計まで。売上を最大化する関連販売の自動化手法を紹介。
「売上=客数×客単価」で伸ばしやすいのは客単価
客単価を自動で上げるクロスセル・アップセルの仕組み化戦略のイメージ
売上を伸ばすには「客数を増やす」か「客単価を上げる」かの2つの方法があります。多くの事業者は新規集客に注力しがちですが、実は客単価を上げる方がコスト効率が5倍以上良いと言われています。既に目の前にいるお客様に、もう一つの価値を提供するだけで売上が伸びる。それがクロスセルとアップセルの考え方です。
クロスセルとアップセルの違いを正しく理解する
田辺さん、クロスセルとアップセルって、よく聞くんですけど正直違いがよく分かりません。どちらも「追加で買ってもらう」ってことですよね?
似ているようで実は全然違います。アップセルは「より上位のものを選んでもらう」こと。例えばSサイズのコーヒーを頼んだ人に「プラス50円でMサイズにできますよ」と提案するのがアップセルです。
じゃあクロスセルは?
クロスセルは「関連商品を一緒に買ってもらう」こと。コーヒーを頼んだ人に「今日のおすすめマフィンはいかがですか?」と提案するのがクロスセルです。ファストフードの「ポテトもいかがですか?」は、世界で最も成功したクロスセルの事例ですね。
なるほど!それって飲食業だけの話じゃなくて、他の業種でもできるんですか?
もちろんです。美容室なら施術後に「今日使ったトリートメント、ホームケア用に販売しています」がクロスセル。「いつものカットに加えて、ヘッドスパもいかがですか?」がアップセル。どんな業種でも応用できる考え方なんです。
成功率を3倍にする「タイミング」の科学
でも「押し売り」みたいに思われるのが怖いんですよね。アパレル時代も「ご一緒にこちらもいかがですか」って声かけるのが苦手なスタッフ、多かったです。
押し売りと提案の違いは「タイミング」と「関連性」にあります。タイミングが悪いと押し売りになるし、お客様のニーズと関連がない提案も不快感を与えます。逆に、適切なタイミングで関連性の高い提案をすれば、お客様は「気が利くな」と感じてくれます。
例えば、商品を購入した直後の「サンキューページ」や「お礼メッセージ」の中で関連商品を紹介するのは、とても自然なタイミングです。購入の意思決定をした直後は、追加購入のハードルが最も低い「ゴールデンタイム」なんです。心理学では「一貫性の原則」と呼ばれていて、一度「買う」と決めた人は、関連する追加購入にも応じやすくなります。
データで「何を提案するか」を決める
クロスセル・アップセルで最も重要なのは、お客様の購買履歴や行動データに基づいて提案内容を決めることです。「この商品を買った人は、こちらも一緒に購入しています」というAmazon式のレコメンドは、小規模事業でも実現できます。
- 購買パターンの分析:過去の注文データから、よく一緒に購入される商品の組み合わせを抽出する
- タイミングの分析:初回購入から何日後にリピート購入が多いかを把握する
- 金額帯の分析:お客様ごとの平均購入金額を把握し、少し上の金額帯を提案する
でもうちみたいな小さなお店だと、そこまでデータを分析するのは難しくないですか?
大丈夫です。最初はスタッフの「感覚」をデータ化するところから始めればいいんです。「この商品を買うお客様は、だいたいこっちも興味を持つよね」というスタッフの暗黙知を、リストにまとめる。それだけでも十分なクロスセルの基盤になります。
LINEを使ったクロスセル・アップセルの自動化
対面での提案は分かりましたけど、これを自動化するにはどうすればいいんですか?
ここでLINE公式アカウントが強力なツールになります。例えば購入後のフォローメッセージの中に、関連商品のおすすめを自然に組み込む。ToolsBoxのシナリオ配信を使えば、「商品Aを購入した人には3日後に商品Bのおすすめを送る」という設定が簡単にできます。
しかも、ToolsBoxならお客様のタグや過去の購入履歴に応じて提案内容を自動で出し分けることも可能です。全員に同じ商品を勧めるのではなく、一人ひとりに最適な提案ができる。これが自動化の最大のメリットです。
それって、ツールLとかでもできるんですか?
できなくはないですが、ツールLの場合は細かいシナリオ設計にかなりの手間がかかります。ToolsBoxは施策ベースのアプローチなので、「客単価を上げたい」という施策を選ぶだけで、必要なシナリオが自動構成されるのが大きな違いですね。
客単価アップの実践ステップ
クロスセル・アップセルを始めるための具体的なステップをまとめます。
- ステップ1:自社の商品・サービスの「セット売り」の組み合わせを5つ以上リストアップする
- ステップ2:各商品・サービスの「上位版」を整理する(なければ作る)
- ステップ3:提案するベストタイミングを3つ決める(購入直後、利用中、利用後)
- ステップ4:まずは対面で提案を試し、反応の良い組み合わせを把握する
- ステップ5:反応の良かった提案をLINEのシナリオ配信で自動化する
客単価が10%上がるだけで、年間売上は大きく変わります。まずは自社の商品・サービスの中で、一緒に提案できる組み合わせを書き出すことから始めてみてください。
田辺一雄
株式会社エムディエス代表取締役 / ToolsBox代表。起業25年目。日本商工会議所青年部 元副会長・元広報委員長。FM福井ハイライトフライデー「教えてたなっちなかっち」出演中。中小企業のLINE公式アカウント活用やマーケティング自動化を支援しています。
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