売れ筋が一目瞭然!パン屋さんのための顧客データ分析入門
POSデータやアプリの情報を使って売れ筋商品や顧客の購買パターンを分析。具体的な活用方法を分かりやすく解説。
「なんとなく」の経営からデータ経営へ
パン屋でLINE自動アンケートを使い顧客ニーズを掘り起こす様子
「あのパンはよく売れている気がする」「雨の日は暇な気がする」──パン屋さんの経営判断は、経験と感覚に頼っていることが多いものです。もちろん長年の経験は貴重ですが、「気がする」を「数字で確認する」に変えるだけで、仕込み量の精度は上がり、新商品の成功確率も高まり、廃棄ロスも減少します。大がかりなシステムは不要です。今あるデータを「見る習慣」を作ることから始めましょう。
パン屋さんが見るべき3つのデータ
田辺さん、データ分析というと難しく聞こえるんですが、パン屋さんの場合はどんなデータを見ればいいんですか?
まずは3つだけ覚えてください。1つ目は商品別の売上数。どのパンが何個売れたか。2つ目は時間帯別の売上。朝・昼・夕方でどう変わるか。3つ目は曜日別の売上。平日と週末の差はどれくらいか。この3つを1か月記録するだけで、かなりの発見があります。
3つだけなら、忙しいオーナーさんでも続けられそうですね。
はい。POSレジを使っているお店なら、これらのデータは自動で記録されています。紙のレジしかない場合でも、閉店後にノートに書き出すだけで十分です。大切なのは完璧な記録を取ることではなく、数字を見る習慣を作ることです。
データから読み取れるパターン
実際にデータを記録してみると、どんなことがわかるんですか?
たとえば、あるパン屋さんでデータを3か月分分析したところ、こんなパターンが見つかりました。
- 食パンは月曜日と木曜日に多く売れる(週初めと週中間で家庭のストックが切れるタイミング)
- サンドイッチは金曜日がピーク(週末前のランチ需要)
- デニッシュは雨の日に売れ残りやすい(来店客が減るうえに贅沢品は後回しにされやすい)
- 14時〜15時に売上が急落する(品揃えが減っている時間帯=品出しのチャンス)
こうして見ると、けっこう明確なパターンがあるんですね。14時に追加焼成すれば売上が伸びるかもしれないということですか?
その通りです。実際にこのお店では14時に焼きたてパンを再度品出しするようにしたところ、午後の売上が25%アップしました。データが行動を変え、行動が結果を変えたわけです。
LINEデータで顧客を深く理解する
売上データ以外に、お客様のことをもっと知る方法はありますか?
LINE公式アカウントのデータが活用できます。友だち追加の経路(店頭QRコード、チラシ、ウェブサイトなど)、メッセージの開封率、クーポンの利用率──これらを見れば、どんな施策が効いているかがわかります。
たとえばクーポンの利用率が低ければ、内容や割引率を見直すべきということですね。
はい。さらにToolsBoxでは、お客様ごとの購買傾向をタグで可視化できます。「食パン派」「惣菜パン派」「スイーツ系好き」といったタグを自動で付与し、それぞれに最適なメッセージを配信する。全員に同じ情報を送るのではなく、お客様の好みに合わせた情報を届けることで、開封率も来店率も上がります。
データ活用で失敗しないためのポイント
データを使うときに気をつけることはありますか?
3つあります。1つ目は短期間のデータで判断しないこと。1週間のデータだけで「このパンは売れない」と決めつけるのは危険です。最低3か月は見てください。2つ目は数字の背景を考えること。売上が落ちた日が大雨だったなら、それは商品の問題ではなく天気の問題です。3つ目はデータを共有すること。オーナーだけが見ていても意味がありません。スタッフ全員で「今週はこのパンを多めに焼こう」と共有することで、チーム全体の意識が変わります。
データを見るのはオーナーだけじゃなくて、スタッフみんなで共有することが大事なんですね。
はい。ToolsBoxのダッシュボードは、スマホから誰でも見られるシンプルなUIになっています。朝礼で「昨日の売上トップ3」を確認する習慣をつけるだけで、スタッフの商品への意識が変わり、接客での提案力も上がります。
まとめ:データ分析で利益を最大化する
- 商品別・時間帯別・曜日別の3つのデータを記録する習慣を作る
- パターンを発見し、仕込み量と品出しタイミングを最適化する
- LINEデータで施策の効果を測定し、改善サイクルを回す
- ToolsBoxのタグ機能でお客様の好みに合わせたパーソナライズ配信を実施
- データはスタッフ全員で共有し、チームの意思決定に活用する
田辺一雄
株式会社エムディエス代表取締役 / ToolsBox代表。起業25年目。日本商工会議所青年部 元副会長・元広報委員長。FM福井ハイライトフライデー「教えてたなっちなかっち」出演中。中小企業のLINE公式アカウント活用やマーケティング自動化を支援しています。
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